特別学習会・テーマ討論のご紹介

特別学習会

当事者から見るアイヌ施策と教育
~文化偏重の施策・教育を問い直す~

講師   北原モコットゥナㇱさん
(北海道大学 アイヌ・先住民研究センター 准教授)

聞き手  平井敦子さん (北海道歴史教育者協議会)

「アイヌ施策推進法」が施行され(2019年5月)、白老町に国立の「民族共生象徴空間」(ウポポイ)が開館しました(2020年7月)。「同化政策」をすすめた国が、法律にアイヌを先住民族と明記し、アイヌの誇りが尊重される共生社会をめざすとしたことは重要です。しかし、推進法施行から3年を経ても、先住権や遺骨問題、差別解消の議論は進まず、施策の中心は文化振興と経済活性化に置かれています。和人とアイヌ民族の和解・共生にはアイヌ民族の負った傷に目を向け、その回復を図る必要があります。昨今のアイヌ政策と教育を問い直し、「アイヌ・和人の当事者性」(北原モコットゥナㇱさん)を見つめ直しながら、教育実践と運動の到達点と課題を確認します。

 

 

テーマ討論

①どう答える? ~平和への対話で困ったこと交流会~

誰もが「平和がいい」と望んでいても、ウクライナの惨状はいやおうなしに戦争への不安を煽ります。「憲法を変えればいい?」「武力に頼る?」「軍事同盟はやっぱり必要?」
教育現場や平和運動では、こうした疑問にどう答え対話していけばいいのか、困ってしまうような場面もあると思います。「戦争について授業で扱ってみたよ」という方や、「対話って何から始めるの?」、「平和のために自分に何ができるんだろうと考え始めたところ」という方にもぜひ参加していただきたいです。これまでの経験は問いません。みんなで疑問や悩みを持ち寄ってグループで議論し、平和をつくるための対話のヒントを得る参加型テーマ討論です。

 

 

②学校を変えていく子どもたちとともに
~主役は子ども。大人 (教師、 保護者、地域住民)は何をする?~

1994年に子どもの権利条約が批准され、子どもの権利を守り生かす多くの取り組みがされてきましたが、未だに「教育スタンダード」「ブラック校則」などに見られる「管理教育」は教育現場に残り、受け身の子どもを育てる学校文化は根強くあります。そんな中で、子どもたちの声・思いが大切にされる新しい学校を模索し、変革に挑戦している子どもや教師から大きな変化が生まれつつあります。どうやって「管理教育」に風穴を開け、主体的に活動したのか。「ジェンダーフリー」「校則改革」「子どもの権利」などをキーワードに、参加者の皆さんと共に、大切にしていきたい教育とは何かを考えたいと思います。

コーディネーター
米家 直子さん(池田高校)

パネリスト
桝井 妙子さん(札幌弁護士会)
中村 哲也さん(幌加内町立朱鞠内小学校)
満島 てる子さん(さっぽろレインボープライド)
中川 望都子さん(帯広南商業高校)

 

 

③すべての子どもたちの学びと学習・発達する権利を保障する家庭・地域・学校の連携
〜成長・発達を支える地域づくり〜

人は誰でも「発達する権利」があります。しかし現代の教育現場には、その権利が阻害されるような現実があります。
本来、教育が目的としてきたのは「人格の完成」です。しかし「人材育成」のための過度に競争的な学習指導や画一的な校則、学級定員、教職員定数の問題などが発達の権利を奪っている現実があります。
テーマ討論③では、困難な現実から出発して、家庭・地域・学校の連携のあり方や山積する教育課題解決のための糸口を探します。学校現場や学校の外で様々な学びと発達の支援をしている方々と権利保障の観点から討論を進めます。

コーディネーター
大坂 祐二さん(名寄市立大)

パネリスト
山田 大樹さん(NPO法人「漂流教室」)
市橋 博子さん(余市養護学校)
田中 恭子さん(小学校教員)
大口 久克さん(せたな町教育委員会指導主事・元中学校教員)

 

 

④GIGAスクールがもたらした学校教育の今をとらえかえす
~北海道各地の学校内外での活用状況を手かがりに、授業改善や子どもの自発的な学びを考える~

小中学校では、一人一台端末が行き渡り、地域差こそあれネット環境も改善されつつあります。高校では、今年から原則保護者負担でパソコンを購入し、学校での活用が始まりました。テーマ討論では、ICTの教育利活用に関わる授業や子どもの学習に焦点化し、その現状と課題について考えます。 一つは、主に授業などで一人一台端末がどのように使われているのかについてです。次に、授業外、特に宿題や課題に端末がどう用いられているのかです。最後に、一人一代端末による授業改善や、子どもの自発的で意味ある学びとしてどの様な取り組みがあるのか、あるいはあり得るのかという方向性についても話し合いたいと考えています。

コーディネーター
前田 賢次さん(北海道教育大学札幌校)

パネリスト
内藤 修司さん(稚内東小学校)
吉田 圭子さん(札幌市栄町中学校)

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  1. ピンバック: 2022 全道合研 参加のご案内 | 北海道 合同教育研究全道集会

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